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くーぷら
感傷に浸るための物書き擬きが綴り置いたもの
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要約:JCにラブレター貰ってデュヘヘwwwwwwてなったひかみんであった。


受験シーズンもたけなわです。
バイト先の塾の教え子たちもそろそろ受験に旅立っていきます。
教え子の2/3が中三なので、ここ2ヶ月程度は連戦で過去問をぶっつけ本番で解説するという苦行に苛まれておりました。
……じゃなくて。
自分のやってた高校受験を違った立場で見ておりました。
当時はひたすら問題を解くだけ。体調を整えるだけ。
それだけすればよくて、それで精一杯になっていれば十分でした。
それも、過去問を解く過程で苦手な箇所を洗い出してそこを塞ぐという一人作業でした。
孤独でしたね。孤独になっていないとできない面もありましたが。
一方で今は、僕自身が率先して係わり、与えていく立場になっていました。
週に一度会う自分自身以外に肩を貸して二人三脚するのは本当に大変なことです。特に、孤高に酔っているひきこもりには。
中には内気で心をなかなか開いて見せてくれなかった子もいます。仕方のないことです。
慣れない頃、無駄な努力で回り道させてしまった子もいます。
勉強に対しての出力が高くない子にひどく当たってしまった時もあります。
分からない問題に対して僕自身、分かりやすくアプローチできたか自信がありません。
悔いは探さずともいくらでもあります。


それでも、今日の分のバイトが始まる前です。
以前に講師のピンチヒッターを頼まれて、二度ほど教えた子から置手紙が届いていました。
ノートの一ページを破って、女子中学生がよくやる便箋みたく折った形のものです。
無事、合格したとのことです。
それだけでも嬉しかったのですが、さらに「分かりやすく熱心に教えてくれてありがとう」の旨のことがありました。
あー、そんなこともやったっけなと格好つけてひとりひとしきり笑いました。
教えることに限らず、自分のしたことなど正しさに自信が持てることは何一つありません。
その正しさというものも、何が基準になっているかもわかっていません。
それでも、不安だらけであろう中で、不安だらけであるぺーぺーの僕の努力を掬い取って感謝してくれたのでした。
今日の分の指導が始まる前、準備をしている時に読んで良かったと思いました。
胸の奥がじんわりと熱くなりました。今は目の奥が熱くなっています。
努力して、それを認めてくれる。
これまでずっと、皆が認めてくれた努力は「そんなことねーよ」で済ましてきました。
初めて素直にうれしいと思えた瞬間を味わいました。
大学で教職科目という机上の空論でしかないようなことを学んできた、そんなつもりだったのに、今になってやっとつながりました。
こういう世迷いごとは一学級を担任として送り出してから言うべきなんでしょうが。


常に独りに陶酔している自分が、与える立場にもなったというのは、去年の3月11日には想像もできなかったことです。
漠然とした困難が具体的になって、醜態を晒して、それなのにお金を頂いて、これでいいのかと自問しています。
だからこそなのでしょうか、この春に送り出した受験生たちが自分の力を出せる範囲ですべて発揮してほしいと思っています。
これからも担当する三人と、これから担当する誰かたちにも同様に。
一年後の今は、同じことを言うにしてももうちょっとは成長した姿でいたいですね。

「たけなわ」を辞書で調べると「物事の盛り」と「盛りを過ぎて衰えに向かう時」の二つの意味が出てきます。
一年前、高校の理数科有志でお疲れ会を開いたときにぽつりとそんなことが話題に挙がってました。
頂点を表す語にそんな裏腹の意味もあるんだなと思った、のを書き留めてなかったなってのを思い出しました。
ちょうど一年前のことでした。
成長と呼べるかはともかく、いろいろ変わっています。
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